こんばんは。気付いたら夜。昼寝しちゃいました。――やる事がいっぱいあると言うのに駄目ですね。極刑です。ウソです。

今新しいアルバム(と言ってもEPかな)を制作してるんですが、そこでふと音色の選び方について気になったので触れてみようかなと。
ベテランの作曲家やキーボーディストの方は「ふん!んな事は知ってる、クソガキめが!」と鼻であしらっていただき、キーボードがよく分からない初心者や知識欲の旺盛なアーティストやクリエイターの方は是非とも、
ふん!なんだこのブログは、クソみてぇな内容しか扱ってねーじゃねえか!俺が知りたい事はそんな事じゃねーんだよバーカバーカ!
と同じくぞんざいに扱っていただければ幸いですね。

キーボードの音作り、って聞いて「ああ!大事だよね!」と胸を張って言えるキーボーディストってどのくらい居るんだろう。
ん、……まぁ今回は音作りに関しては話さないんだけど。あれってバンド編成とジャンル、他のパートによって変わってくるし、自宅でEQとかもちゃんと弄って「よし、ストリングスは3,000~5,000Hzを強調しよう!倍音の溜まりやすい帯域は鋭角気味にQをかけて…よし!」と元気にスタジオ入りしたら音が全然抜けなくて死亡みたいなケースはままあるじゃん。
特にツインギターになってくると、殊更ね。で、今俺がキーボーディストでは無い(と言っても過言ではない。だってピアノとかストリングスとかの音色を現場で弾かない)ので、音作りの話題は今回は掘り下げず。音色選びについて追求しようかな。例えば

キーボードとしてバンドに入ったけど、音色の指定が無い。何を弾けばいいんだ?
とか

シンセパッドとシンセストリングスの使い分け?は?ww何言ってんすかwww
とか

メロデスやってて、このフレーズは目立つ音色がイイだろうなぁ。いや、キーボードソロじゃあないんだけど。でもシンセリードでもいいだろうし、ストリングスでもいいだろうし、
キラキラ系でもいいし?ホアアアアアアッッッ!!!!

みたいな。

あるでしょう。いや、実体験だものww。作曲者に表立ったイメージがあって、「ここはストリングスで!」とか指定がある場合はいいけどね。まぁフレーズがコード弾きだったらストリングスかピアノを選んだりするだろうし、オープンボイシングで全音符だったらストリングスかなあ?と選んだりも出来るけど。
ジャンルがポップスならブラスの可能性も……面倒だな!その辺はネットや本で詳しく書いてる人が居るからそっちを読んで!ボイシングについても!
折角読んでる方が居らっしゃるので、ここでは用例として実際の音源をアップロードして音色の選び方について説明、というか考察していきます。

◆具体例 “Good bye, Eden”(MIDI版。制作途中)

要はさ、音色が指定されないのは何でかと言うと、フレーズ(メロディ)の良さが肝心だから、後はストリングスでもリードでもええじゃないっすか、と。
彩りが出る、装飾がつく、穴が埋まる。深みが出る。キーボードの役目ってそういうものじゃんって言う見解だからなんだよね。そうなんすよね。
じゃあ指定が無い場合、どうすれば。何をもって選択すれば良いかと言うと、……まぁ活躍していない、作曲とリードばかり弾いてるアーティストの意見ですが、
残響の問題と、他のKeyパートとの兼ね合い。これで決めるのもアリだな、と。

自分で作曲するようになって「キーボードパートの音色何にしよう?」みたいに悩む時ってあると思う。
今まで「迷ったらストリングスでいいや」と、適当ぶっこいてた時期や曲が結構あったんですけど、それって拘りが、曲に対する思いが、薄いって事だなと最近思って。

以前も、レコーディングで音色選びに迷った時は、幾つか音色を録ってみてたんですね。ピアノで弾いてみたトラック、オルガンで弾いてみたトラック、他……と。
で実際にミックスしてみて、ああこっちが良いなと思った音色の方を選んでいた訳ですが、
キーボードパートが乱立するような曲もフリアズではあって、(オーケストラサウンドって訳じゃなくて。いや、オーケストラ系の曲もあるけど)
まぁ~なんだ!迷うことがあるんですね。趣味でやってた曲が「良いね」と言って貰えて、いつしか人が集まり始め、
そうすると、もっと改善した方が良くなる部分は出てくるし、作曲における音色の選び方一つ取っても、尋常ではない考察が生じてくると思うんです。

オーケストラとかだったら「この音域はフルートじゃ出せないからピッコロにしよう」とか、
このフレーズはハープかピチカートっぽいな。じゃあハープで」とか
バイオリンだとこの運指はキツイから、音色で弦楽器はやめよう」とかで音色が選択・決定されるけど。

キーボードはそういう楽器の特性、構造、音域上の制限がほぼ無いですからね。それは良い事でもあると思いますが。
んじゃあ、実際の音源を踏まえて、考えて行ってみましょう。
さっきアップしたMIDI音源の真ん中くらい(7秒)から、8分音符で不穏な感じのシンセストリングスが流れてきますね。これは具体的な音色のイメージ・指定が無かったのでシンセストリングスになってたんですが、作曲した際の決定事項(小さな指定)として、このフレーズは
◆ギターソロって感じじゃあないな
◆エレクトロサウンドとして作りたいのでピアノとか生楽器でもないな
◆ギターソロじゃないって事は、シンセリードも少し違うな。芯が強すぎるのは違うな

という縛りの下、シンセストリングスになっています。って事は、シンセパッドでもいいし、ベル(とかキラキラ系)でもいいし、極論だと”芯が強くないならシンセリード系でもいい”という状態な訳で。じゃあどんな音色にすりゃいいんだよ?となります。

実際にレコーディングするとシンセストリングスの音色だけでも数多ありますが、埒が明かないのでその問題は端折り、ある程度「これだな!」という音色を選びました。これっす。

00秒~:Jupiter Brass (シンセブラス・シンセストリングス)
05秒~:Donut Hole (シンセリード)
10秒~:V Pad (シンセパッド)

再生するとボイスロイドの結月ゆかりちゃんが説明してくれますが、音色のリストは↑の通りですね。代表的な音?だとは思います。
んで……この文章さすがに長いな!飽きてくるだろ、これ!駆け足で行きます。ここからどう選ぶかと言うと、半分は消去法ですね。

・具体例の音源だと、他のKeyパート、ストリングスなどで空間系が強く、ふわっとしてる
→音が埋もれないよう、残響やリバーブなどの空間は低めでスッキリめ。ほどほどに芯があると良い
シンセパッド、キラキラ系(ベル)だと残響が強いからダメだな

・芯が強くないものならリードでもいいかなと思ったが、細い。
太くすると主張が強すぎるし、そもそもさっきの”芯が強いのは駄目”という縛りに引っ掛かるのでNG。リードも駄目。

・他のKeyパートでエレクトロのリードがある
→あまり他の音と音色が被らないように(キャラクタが立つように)したい。
→つまりエレクトロ系は駄目。だけどエレクトロサウンドとして作ってる事は考慮せねば。ストリングスやブラス要素が少しは欲しい
じゃあシンセストリングスだ!

という選択になります。まぁ最初からMIDIでもシンセストリングスが選択されてたのを見ると、当時の俺もなんとなく答えは出ていたんだろうけど。
実際に、無数に選べるキーボードの音色データを眼前にするとどれにしようか迷っちゃうもんね。結果的には↓こういうサウンドになりました。

んね。冒頭の文章で「シンセパッドとシンセストリングスの使い分け?はっ?ww何言ってんすかwwww」って書いたけど、シンセストリングスの方が音像がくっきりしてるし、残響は少ない。今回のこのフレーズには適してる。
つまり似たような役割の音色をどう使い分けるかと言うと、まずは残響の問題。リバーブとかディレイが強すぎるとどんどん濁って行きますからね。他の音色もフワフワしてるなら、個々の音の役割を明確にするべきかも(それを狙ってやる場合はいいんだけど)。
それから曲の雰囲気はそもそも何なのか。エレクトロなのか、アコースティックなのか。他のキーボードパートと被ってないか。音の主張は強い方がいいのか、弱いのがいいのか。などなどを考慮する。
後は、バンドでキーボードを弾くなら歌詞や世界観、ジャンルを考慮するのも良いだろうし。弾くフレーズや奏法でも変わる。ソロはグリッサンドや和音で攻めるピアノやオルガンなのか、速弾きするからシンセリードなのか、両手で弾くクラヴィなのか。みたいな。
何故この音色なのか、何故そのフレーズなのか。これは何の曲なのか、何を表してるのか。そういう事を追求してくると、自ずと選択肢が見えてくるんじゃないかなと思う。3年くらい前は「良いメロディ出来たけど、うーん、音色はなんでもいいや。ストリングスにしよっと」みたいな感じだったんですけど、いつの間にかそういう状態です。もしこんな面倒なヤツがバンドに入って来たら
なんで!?なんでこの音色はパッドなの!?世界観はなんなの?あと他のパートのココとココは、なんでこの音なの?あとなんでココはストリングス

いや、うるせぇ!!!!wwwww

ってなる。

まぁ音色なんて正直好みもあるし、ケースバイケースだし。今回この記事を書いたのは、今作ってる曲で実際にスゲェ悩んだからです。でも妥協で音色を決める訳にはいかんでしょ!と思って若干、自己満足で解決しました。
良い曲を作っていきたいですね。ってゆうか、作ってるつもりではあります。ご期待を。

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