対ゴキブリ戦において最も重要なもの。それは明確な殺意だ。
この前、帰宅して何気なく天井を見上げたところ、桟(ドアの上の所)に沖縄サイズのゴ
キブリが居た。

どれくらいデカイかって言うと、桟に乗り切らずにはみ出ちゃってるんだもの。大きさは
5センチくらい。俺との距離は約40センチ。流石に超ビビったよね。
我が家の今までの戦歴では床を移動するゴキが圧倒的に多かった。上に居るとは思わない
し、目線の高さに近いし、全然逃げる気配もないし……大きい個体って、なんていうか図
太い気がする。
とりあえずアースジェットをぶん撒いたのだが、全くもって怯まない。まぁこれは予測の
範囲内だったのだが、その後だな。想定外の事が起きた。

二日後、二回目に出会った時の事だ。(アースジェットの時は逃げられた)。
胸糞悪いので部屋中を探していたら、防音室の屋根の上で発見した。潜伏先は高さ約30セ
ンチの隙間で、吸音材の下に潜んでた。触覚がピンピン動いてるから気付いたんだけど。
手はギリギリ届く……いや待て、失敗は許されない。強力な一撃でもって、ヤツを沈めな
ければ、またどこかへ移動してしまう。人間の強さは――そう知恵だ。

ということで、凍結タイプのゴキジェットを買ってきた。アース製薬の1,000円くらいで買
えるヤツなんだけど……パッケージには《ゴキブリ即効ダウン》。なんて頼もしい文言だ
ろうか。さながらファンタジーに出てくる氷属性の魔法みたいな。嬉しくてゴキジェット
を小脇に抱えて、スキップしながらマツキヨから帰ってきたね。で、早速ターゲットに食
らわしてやったのよ。

凍結しねーんだわ。
凍るって書いてあんのにウソじゃん。ゴキブリも「なに、ちょっとやだ!冷たいんですけ
ど~!」みたいな。海とかプールではしゃぐ女子じゃねぇんだよこの野郎。こちとら限界
人間の貧乏人が大金をはたいて購入してんのによ。絶対に許さねぇ。
もっと高いヤツにすれば結果は違ったかもしれないけど、虫けら如きに1500円も払いたく
ないじゃんか。

最終的にはブラックキャップを室内に設置して。半日くらいすると弱った状態で目の前に
現れたので、スリッパで撃墜。
今回の教訓は、害虫と対峙する時は、明確な殺意でもって退治しなければならないという
事だ。
初手で安易な殺虫剤に頼らず、スリッパで一撃食らわしてやれば良かったのだ。目線の高
さだし、こっちに落ちて来たり体液が飛んだり、失敗したら嫌だなという己の弱さが戦局
を悪化させてしまった
いや、そもそもスプレー食らって毒エサも食って死なないあたり相当ヤベェ個体なんだけ
ど。久々に強敵とマッチングしたわ。スマブラで言ったらVIPだろ、アイツ。


というわけでこんばんは、ロイドです。
……えっ? ここまでが前置きですよ。

ずっと前から気になっていた商品がある。AIミックス・マスタリング界の重鎮iZotopeだ。
バンドで自分でミックス・マスタリングをするようになって苦節5年以上。歌のミックス
はそれなりに出来ていたつもりだけど、バンドの音源はレベチで難しい。
スネアの音の違いは分からないわ、ギターの音作りの嗜好は分からないわ、俺が「これで
よくね?」と思う事があっても、プレイヤーからすると「いや、おまえなに言ってんの?」
みたいな。
納得の行かない部分はたくさんあったと思う。まさに多岐亡羊と言った感じで、正直つい
最近まで、解決は困難を極めていた。ギターの音の違いが分かるようになって、リプレイ
サーでロック・メタル系のスネアの良い音に差し替えて、更に細かい部分に気付けるよう
になって、ようやく……でも、まだなんか違うっていうね。

いっその事AIに頼ってみたら良いのではないか、でも価格が高いし外れたら嫌だな……そ
う思っていた所、セールで半額になってるのを見つけて即買いした。こういう時の見切り
発車はね、俺は得意ですよ。なんつっても、100,000円の商品が50,000円だったからね。
複数のプラグインがバンドルされているヤツで、中身は――

  • Ozone10
  • Neutron4
  • Nectar3+
  • Neoverb
  • Melodyne

これらが入ってた。先に言っておくと、そんなに耳が肥えているわけじゃない。だけど、
OzoneとNeutronは別格だね。使ってみてここまで感動したのはリプレイサー以来かもし
れない。「こんなにキレイになるの?」っていうレベル。
特にOzoneはスゲェぞ。ラーニングと言って、既存のMP3なんかを読み込ませるんだが、
その楽曲の周波数とか鳴ってる音を分析して、音を近づけてくれるんだよね。
試しに「KamelotのKarmaにして」ってラーニングさせたらマジでKamelotのマスタリン
グになるっていう。
で、フリアズの楽曲がそもそもKamelotに似てたから「あれ、これ新譜じゃね?」って。
知らない人に聴かせたら「Kamelot、こないだ新しいアルバム出してたけど、また出した
のかよ~!」ってなるだろうね。
ちなみにKamelotの中にも色んなマスタリングがあるから一概には言えないんだけど、要
訣はローミッドと上の方のハイかな。アナライザーも付いているから、「お前のミックス
とKamelot、こんだけ周波数がズレてんぞ」っていうのを表示してくれる。それによれば
ローミッドの整理が足りてなかったり、左右のバランスが悪かったりしていたようだ。
(悪かったっていうか、Kamelotとは違った)

そんなわけで、満を持してフリアズの過去作をリマスタリングしたものをサブスクで配信
することにした。
RESET MEGAMIっていうEPなんだけど、まぁ既にBOOTHとかBandCampでは聞ける。
そのうちSpotifyとかでもリリースされる予定です。

え、新しいアルバム?
作ってますよ。あと2曲でおしまいですよ。ちなみにAIマスタリングについての補足だが、
たぶんハチャメチャのミックスでマスタリングしても、キレイには仕上がらないと思う
ある程度の耳と知識があって、ミックスで綺麗に音を整頓できる技術があって、だけどマ
スタリングが何か想像していたものにならないんだよな~という時、ようやく力を発揮す
るんじゃないかな。
何が言いたいかと言えば、ガチの素人が使っても持て余すだろうという事だ。そういう意
味では、AIのサポートがあると助かる中級者以上の製品だろうし、丁度良い時期に買った
のかもしれない。

という訳で今回はおしまい。
害虫の退治をAIがやってくれる時代が来ることを仄かに期待しておく。
アースジェット、AIでゴキブリを追尾! みたいな。
最後に、面白かった動画貼っておく。

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