~あらすじ~

あれは昨年の、そう、丁度今頃の季節だった。

祖母が牡蠣を買ってきたのだ。「この時期のは生で食べるとおいしいのよ」。祖母はそう言い残し、二階の自室へと消えて行った。

その日の夕飯には生の牡蠣が皿に盛り付けられていたが、言い表せぬ不審感を覚えた私は、それを手に付けず残したのだった。

――翌日、いや数日後の朝のことである。当時メロデスバンドのキーボーディストであった私は、2月7日にWild Side Tokyoでライブを終え、

ヘッドバンギングによる筋肉痛を訴えていた。起床したその時、腹部にも若干であるが鈍い痛みを感じていた。

早起きの祖母は今日はまだ起きていないようだ。珍しいな。

私はPCを起動し、その時に放送されていたTVアニメ「のうりん」を観る。だが、どうも様子がおかしい。

あのSILVER LINK制作でバカテスの監督、大沼氏が手掛けている、あの「のうりん」が面白くないのだ。面白く感じられない。

たまたまであろうか? そう訝しげに思いつつも、無職の私は日課である二度寝に移行しようとする。そして腹部の痛みが重くなっていることに気付く。

朝食のカップ麺で下したのだろうか? そう思いつつ、私はベッドに入る。この時、既に腹部の違和感が増していた。数分後、寝付けず、

違和感は徐々に下腹部から上へ、上へと上がってくる。「まさかな……吐くなんて、もう十年はしてないぞ。有り得ない。吐かない。俺は吐かない」。

そう自分に言い聞かせていること自体、十年ぶりなのではないか? そう感じ始めていた。そして念の為、念の為ではあるが、トイレに向かった数秒後のことだった。

こうして俺はトイレとベッドの無限往復チケットを手に入れたのだった。

-BAD END-

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。。。

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