俺の住んでいる淵野辺に肉のハッピーっていう肉屋があって、ずっと気になってた。
ハッピーと言ったらフェアリーテイルのアイツが真っ先に出てくるんだけど、パンチの利
いた店名にも興味をそそられていたんだな。

だけど、普段利用するのはスーパーで、肉屋さんってあんまり寄る機会がないじゃん。
「わざわざ肉屋へ行く為に家を出るのもな……」と。買い出しだったらスーパーに行くし
バイトから帰宅する時間には閉まっている。
まぁ、最近は平日夜九時くらいまで営業しているんだけど。今回は美容院に行こうと思っ
たら予約がいっぱいで、浮いたお金で肉屋に寄ってみたという次第だ。

  • 駅チカ
  • 手作り弁当・総菜
  • 創業70年くらい
  • コロッケがヤバイ
  • 看板に西川貴教さんみたいな人が居る

リストアップするとこんな感じか。不健康な生活を送りがちなクリエイターは言わずもが
な、我々のような衛生害獣にとっても、手作りご飯がもたらす恩恵は凄まじい。摂取しに
くい野菜や肉が食べられるし、なにより結構安かった。
それもその筈、戦後から続くお店で、創業者が不景気でもハッピーになってほしいという
願いを込めて命名したのだとか。そりゃ安いわけだ。
ちなみに箱根駅伝で有名な青山学院の某コーチが、ここのメンチカツを絶賛していた。体
力が必要な学生にもお薦めだろう。
弁当は日持ちしないので注意なのと、この日「もつ煮(356円)」を頂いたのだが、電子
レンジで温めるのにコツがいる。耐熱容器ではあるのだが、蒸気口がない為、爆発するか
もしれない。(俺は蓋を半分開けて温めたのだが、ちょっと飛び散った)
気になるお味だが……B級グルメを食い漁る俺にも分かる。珠玉の一品だった。

で、だ。ここのコロッケがヤバイ
レビューを辿ると、皆が口を揃えてコロッケがヤバイという。そんなわけで二つ買ってみ
たのだが、サイズはコンビニやスーパーで売っているものより少し大きめ。一個180円と
書いてあった気がするのだが、二つ買ったら値引きされたのか……レシートだと130円の
計算になる。

コロッケは2つ買った。値引き?


具材はじゃがいもと豚肉だろうか。口にしてみれば、ホクホク且つシャクっとしたじゃが
いもの風味と食感が俺の味蕾を蹂躙していった。勿論良い意味で。
コンビニやスーパーのコロッケとは格が違う。まるでじゃがいもで側頭部を殴打されたか
のような衝撃だ。いやはや……肉屋が作る本気はこれか。格が違うということを思い知ら
されたな。

さて、そんな肉のハッピーだが、最近低評価のレビューが増えた。どうやら数年前に株を
譲渡したようなのだ。
その結果、長年親しまれていた味が変わってしまったんだな。事実、調味料を変更した旨
をオーナーが認めている。

事業繫栄、継続の為。時代と共に形態が変化するのは仕方ない。だが、それを喜びと捉え
るのが真の常連、ファンではなかろうか。味が変わったのでもう二度と買いませんという
レビューを見つけたのだが、俺からすれば老害に他ならない。今までの自分の中の常識に
縋り、新しいものを拒絶する。己の知識を是と妄信し、他一切を排除する。
古参メタラーが新しいアルバムをディスるようなものかもしれない。最近BABYMETALの
イジメダメゼッタイを聞いた俺はそれが理解できる。ボーカルのパワーは少ないし、曲中
で合いの手が出てくる。歌詞はシリアスな事に抵触しているのだが、理解しがたい言い回
しが散見される。曲の展開も必要以上に小節を伸ばしているように感じられ、不要なプロ
グレッシヴさがあるのは否めない。

でも、これはこれでアリだと思った。日本っぽくて。アイドルとか、違うジャンルをミッ
クスしているのだから、ストレートなメタルからかけ離れるのは必然だ。
メロディはキャッチーだし、展開も冗長になるギリギリのラインで押し留まっているとも
言える。演奏もフレーズも格好良く、高揚感が出るよう練られているのではなかろうか。

話を戻そう。肉のハッピーの代名詞と思しきハッピーコロッケ。
今日買った俺はこのコロッケが好きだ。以前の味を知らないが、今のコロッケを気に入っ
た。そうやって新規のファンを獲得していけばいい。あとは以前からのお客さんにも満足
してもらえるよう、努力を積み重ねていけばいいのではないだろうか。
変化とは往々にしてある事だ。Kamelotのアルバム「Haven」あたりからついて行けなく
なった俺だが、新作「The Awakening」は良いと思った。原点回帰と迄は行かないにせよ
以前のパワーメタル然とした臭さと、シンフォニックに頼らない楽器のチョイス。
つまり、肉屋もクリエイターも同じということだな。

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